「クライアント担当者とエンジニアとの打ち合わせ(初顔合わせ)時の注意点」として、各自が心掛けていることや過去の経験談などを聞いてみました。
常駐先の企業担当者と派遣側のエンジニアが初めて打ち合わせをする際には、営業担当者が付き添うケースがほとんどです。そのときの注意点についてまとめたのが次の通りです。
- 既に取引があり内容が分かっているクライアント企業の場合、早めに現地近辺でエンジニアと待ち合わせ、事前に打ち合わせをする。既に分かっている業務内容と過去にヒアリングした事項を共有し、対策を練る
- エンジニアの短所などを事前に常駐先へ伝え、ある程度を許容してもらえるよう交渉する
- エンジニア自身の得意領域を確認して打ち合わせ時にアピールできるようシミュレーションし、実際の打ち合わせに備える
- 常駐先との打ち合わせ時に営業担当者はあえて会話に入らず、司会進行役に徹するよう心掛けている。そうすることでエンジニアが主役になれるようにする
- 打ち合わせの空気に飲まれないよう、エンジニアには定期的に業務やスキルを自己分析させ、自分の言葉で話せるように準備しておく
- 業務以外の質問内容(残業時間や規制事項、職場の雰囲気など)を事前に洗い出し、エンジニアからではなく営業担当者から問い掛けるにようしている
- 打ち合わせ時には、エンジニアに必要以外のことを言わないよう徹底させている
- コミュニケーションツールを活用して自社内とリアルタイムに情報共有し、フォローアップとしてどのような過去事例があるかを確認できるようにしている
- 打ち合わせが終わってからクライアント担当者にそのまま率直な意見を教えてもらえるようにしている。営業担当者としても感じたことを嘘偽りなく伝えるように心掛けている
- テレビ会議などを使って事前打ち合わせを行い、対面時に少しでも距離が縮まるようにしている
その他にも、対象のエンジニアが厳しいという判断となったときのことを考慮し、代替のエンジニアをすぐに紹介できるように準備しておくなどの意見もありました。ただ人材不足と言われる昨今では、代替エンジニアを準備するのはなかなか難しい部分もあるので、前述の通り、ある程度を許容してもらうべきという声も出ていました。
時代に流れなのか、コミュニケーションツールを活用した現場とのリアルタイムな状況把握は画期的ですが、まだなかなか実践している企業は少ない様子でした。ただ、こうしたデータを蓄積していくことで、人工知能(AI)を用いた自動判別の仕組みも出てくるのではないかと議論が盛り上がりました。
必ずしも良い打ち合わせになるわけではない中で、どれだけ事前準備が大切かという点を再認識できたのではないでしょうか。